肥柄杓

2010.10.08

「終わったかい・・・」

「いやッ 今一枚残ってんだァ 足場悪くって・・・」
「ベルト切っつまってよォ」

最近の仕事場の挨拶は こんな感じ
仕事場の休憩時間のたわいない会話も 田んぼの話しが多い

きのうの朝(仕事の引き継ぎ時の会話)

「まいったな~ 今日は」
「朝がら 目頭熱くなっつまった」

「なんしたのォ」

「もみじマークの軽トラ ちゃんと路肩に止めでなぐってよォ」
「むっとしながら そのわきをゆっくりすり抜けようとした時よォ 見っつまっただァ」
「ばあさんがよォ 肥柄杓で水掻いでんだァ」

ベッタリと倒伏した稲 二坪くらいは刈り取っただろうか 
手刈りしていたのはおじいさん 足元はぬかるみ 刈り取った稲を小脇に抱えていた
水口(みなくち)の所に小さな穴を掘り おばあさんは肥柄杓で水を掻いていた

一週間ほど前 ブログ仲間のエンピロ氏が書いていた
「助っ人コンバイン&故障」と云う記事 そこに肥柄杓の写真が載っていた
その時は「いやー 大変だなー」くらいにしか思わなかったが

肥柄杓を持ったおばあさんを見たときは わが母の姿と被り こみ上げるものがあった
仕事中も その田んぼと老夫婦のことが気になっていた
刈り取りは無事に終えただろうか・・・

帰り道 ヘッドライトに照らされたその田んぼは きれい?に刈り取られていた
しかしながら足場は乱れ 悪戦苦闘を強いられた跡が見て取れる
キャタピラの跡が無残なまでに 田んぼをこね そこには水が溜まっていた

ハンドルを握りながら思った あの老夫婦 ホットしてるだろうなって
(未だ残っているかもしれないが・・・)

会津の空には まだまだコンバインのエンジン音が響き渡っている
普通なら軽やかに聞こえるエンジン音 私の耳には重暗く響いてくる

今日は二十四節気の一つ「寒露」だが 会津の空は晴れ 風は若干強く稲刈り日和
農から離れても やっぱり気になる秋の空である

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コメント

エンピロ #-

肥柄杓

なるほど、「こえひしゃく」と呼ぶんですね(笑)大きな柄杓としか表現のしようがなかったのですが、昔は汲み取りには欠かせないものだったんですよね(笑)

私も記事に書きましたが、肥柄杓で水掻きをしている人をたくさん見かけました。今年はホームセンターでかなり売れただろうなあw

写真に写っていたものは壊れてしまいました。それで親父がいつの間にか庭で使っているものを持って行ってしまいました(汗・笑)

2010年10月09日(土) 07時23分 | URL | 編集

メイの家 #-

今年は、大変な稲刈りのようですね。
壮年でも大変な作業だと思いますが、年老いたお二人にはなおさらでしょう。
ただ、肉体的には、つらい、きつい作業でも、夫婦仲良く二人で協力しながらやれることは、それはそれで幸せなことかもしれません。
私のようなサラリーマン家庭では、そのような共同作業は、たまの庭いじりぐらいで、ほとんどないですから。

2010年10月09日(土) 18時14分 | URL | 編集

かねちょ #-

Re: 肥柄杓

エンピロ 様

> なるほど、「こえびしゃく」と呼ぶんですね・・・
そうですよ・・・
私はよく使いました 昔は
今は 水やりに その他に使っています

2010年10月12日(火) 12時13分 | URL | 編集

かねちょ #-

Re: タイトルなし

メイの家 様

> ただ、肉体的には、つらい・・・、それはそれで幸せなことかもしれません。
う~んっ 難しいコメントですね

私が垣間見た限りでは 幸せなんだろうか・・・って思いました
勿論中身が分かるわけじゃありません あくまでも想像の域ですが

2010年10月12日(火) 12時19分 | URL | 編集


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